【頒布する「多加良守」を手にする佐久真宮司(右)と井上さん=名張市新田で】

 三重県名張市新田の美波多神社では、元日午前0時から、さをり織りで作った新しいお守り「多加良守」の頒布を始める。1体500円で、100体限定。

色とりどりの「多加良守」

 同神社では「地元の方と協力してお守りを作りたい。それが町おこしにもなれば」という佐久真みゆき宮司の思いから、4年前に地元・上小波田地区の「火縄」を使ったお守りを作成。今回は、地元で障害者の就労を支援する「あぐり工房土屋」(同市東田原)の管理者、井上早織さんから話を受け、同工房のクリエイト部門メンバーでお守りを作ることになった。

 同部門の20代から50代の13人が、それぞれの感性で糸を選び経糸を作った後に緯糸を1本1本通して織り上げた袋に、佐久真宮司が祈とうした手書きの内符を封入。結びのひもも手作りで、2人ペアになり、糸をねって「二重叶結び」で完成させた。時間と手間がかかったお守りで、全て一点物だ。メンバーは「皆さんの手に届くのがうれしくて、幸せを願いながら一織りひと織り丁寧に作った」と笑顔を向ける。

 佐久真宮司と井上さんは「一つひとつ、心のこもった個性あふれるお守りをぜひ手に取って。来年、たくさんいいことが起こりますように」と願いを込めて話した。

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