【地元企業から贈られた帽子をかぶってオオサンショウウオの観光活用に向けた考えを述べる北川市長=名張市鴻之台1で】

 三重県の一見勝之知事と名張市の北川裕之市長が懇談する「円卓対話」が11月4日、市防災センター(鴻之台1)で開かれ、観光振興などについて意見を交わした。

 円卓対話は知事が県内各市町に出向いて首長と懇談する取り組みで、同市での開催は昨年4月以来、北川市長就任後は初めて。住民ら約150人が傍聴した。

 シティプロモーションについて北川市長は、まちの強みや良さを市民に再認識してもらい、市民自らが魅力を外部に発信していく同市の取り組みを紹介。「人口減少の中でも住みやすさを維持できるよう、移住人口や関係人口を増やしていきたい」と述べ、協力を求めた。

 一見知事は「『語れるまちなばり』の考えは良いと思う」と取り組みを評価。「地域の出身者で外に出た経験のある人の視点も大切」とアドバイスし、「一緒にプロモーションをしていきたい」と応じた。

 続いて北川市長は昨年の観光客数が10万人を下回った赤目四十八滝について、高齢者をターゲットにしたバリアフリー観光を「頑張っていこうと考えている」と述べ、県に対しては遊歩道の整備などバリアフリー化を要望した。

 一見知事は「バリアフリーを進めることは重要。あんなに滝が連続しているところはない。よく話をし、協力できるところを考えていきたい」と述べた。

 この他、フィリピンをターゲットにした観光誘客などについても意見を交わした。

懇談後、オオサンショウウオの模型を手にする一見知事(左)と北川市長=同
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