【たいまつを先頭に宇流冨志禰神社へ向かう行列=名張市平尾で】

 三重県名張市平尾の宇流冨志禰神社の秋祭りが10月28日、宵宮祭を迎えた。コロナ禍で2020年から見合わせていた「たいまつ行列」が4年ぶりに復活し、裃(かみしも)姿の住民たちが同神社までの旧市街地を練り歩いた。

 江戸時代初期に名張を治めた藤堂高吉が、秋祭りの時にだけ領民に武士の格好を許したのが始まりとされる。たいまつと年頭子(ねんどこ)と呼ばれる子どもを先頭に、住民たちが「ねんど、ねんど、わーい」の威勢の良い掛け声とともに約1キロを歩いた。

宇流冨志禰神社で奉納された獅子神楽=名張市平尾で

 行列を見物した奈良市の男性(48)は「まるで江戸時代みたいだ」と驚いていた。

 行列が同神社に到着すると、4つの大きなたいまつが燃え盛る中、獅子神楽が奉納された。

 29日の本祭は、神社のみこしや各町の太鼓台、だんじりなどが旧市街地を練り歩き、午後1時ごろにはイオン名張店駐車場(元町)に集結する。

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