【たくさんの実が付いたアケビのつるを手にする藤田さん=伊賀市上野桑町で】

 朝晩の気温もぐっと下がり、三重県伊賀地域各地の野山ではアケビの実が見られる季節になった。種を包む乳白色の果肉は甘く、秋にしか楽しめない味だ。

自生するアケビの実=伊賀市で

 アケビは東北以南の国内に広く生育するつる性植物で、つるは乾燥させてリースなどの材料に使うことも多い。種類によって実は球状や棒状になり、外側の色も紫や白、茶などさまざまだ。

 毎年、アケビの実を楽しみにしている伊賀市上野桑町の藤田徳子さん(79)は、今年も10月中旬、同市大山田地区にある池の周囲で10個ほど採集して持ち帰ったそうで、「練乳のようで懐かしい味。秋になると、あったら食べたくなるね」と顔をほころばせた。

2023年10月28日付855号2面から

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