【設置された「駅ピアノ」で演奏する上野高校の生徒=伊賀市三田で】

 三重県伊賀市は、誰でも自由に弾ける「駅ピアノ」をJR伊賀上野駅(同市三田)の待合室に設置した。10月26日には設置を記念したオープニングセレモニーがあり、参加した県立上野高校(同市上野丸之内)の生徒による演奏が、駅構内に響き渡った。

 鉄道の利用促進や地域のにぎわいづくりを目的に設置。設置したアップライトピアノは2020年春に閉校した市立長田小学校の音楽室で使われていたもので、旧上野市庁舎内に保管されていた。

 この日のセレモニーでは、岡本栄市長が「通学に使う生徒や旅行者にとって思い出深く、また利用したくなるような駅になってほしい」とあいさつした。除幕式でピアノをお披露目した後は、三田保育園の年長児12人が保育士の伴奏で「線路は続くよどこまでも」を合唱。その後、ピアノを趣味にする上野高校の生徒4人が、「きらきら星変奏曲」「夜に駆ける」などそれぞれ1曲ずつ弾いた。

 演奏した同高2年の的場紗也加さん(16)は「音が響く空間で、開放的な気持ちで弾くことができた。旅行する時に駅を使うので、今度は友達と一緒に演奏したい」と話していた。

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