【隙間から伸びたアベリアを眺める藤本さん】

 電柱から花が咲いている?三重県名張市夏見の市道脇に植えられている街路樹のアベリアが、電柱とともに巻かれたカバーの間を抜け、白いかれんな花を付けている。

カバーの下に入り込んだ枝=同

 場所は百合が丘から坂を下った国道165号の名張駅口交差点の信号付近。今年6月、通勤で交差点を通る同市百合が丘東の藤本恒子さん(68)が信号待ちをしている時、目にしたという。

 最初は「電柱に枝が挟まっているのかな」と気に留めなかったが、3か月以上たった後もいっこうに枯れる気配が無いことを不思議に思い、根元を確認してみると、伸びた1本の枝が2センチほどの隙間を抜け、カバーの上から顔を出していたという。

 京都府立植物園(京都市左京区)によると、街路樹として人気の高いアベリアは、春から秋までの長い開花期間が特徴の低木。暑さと寒さに耐える強い生命力を持ち、水を与えなくてもぐんぐん成長するという。

 藤本さんは「夏の暑さに負けず生き生きと咲く花を見るたび、元気がもらえる」とほほ笑んだ。

2023年9月23日付852号3面から

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