【赤が点灯中の歩行者用信号灯器(中央)=伊賀市四十九町で(9月13日午前9時42分撮影)】

 生い茂るクズ。ここは三重県伊賀市四十九町にある名阪国道側道の伊賀市役所口交差点。よく目を凝らすと、つる草の茂みの奥に歩行者用の信号灯器が隠れていた――。

13日になって伊賀署員が応急対応した後の状態

 信号機や交通規制標識は道路交通法に基づき、都道府県公安委員会が設置、管理している。9月5日夕方には東側の横断歩道に設置された信号灯器が雑草に覆いつくされた状態になっており、13日になって伊賀署員が応急対応した。

 この間、「止まれ」の赤が点灯しているのは日中でも辛うじて視認できたが、「進め」の青は葉やつるの色、日光や影の影響でほぼ見えない状態。クズは非常に繁殖力が強く、名阪国道の法面付近から側道との間に設けたフェンス、信号柱を飲み込み、今にも車両用灯器に迫る勢いだった。

 中川秀利副署長は「ここまでの状態は見たことがない。すぐに信号のあるべき機能に戻さないといけない」と話した。

2023年9月23日付852号27面から

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