【城絵図を広げて紹介する落合さん=伊賀市で】

 築城の名手として知られる武将、藤堂高虎が修復を手掛けた伊賀上野城などの絵図が9月2、3の両日、三重県伊賀市上野忍町の武家屋敷「赤井家住宅」で公開される。

 企画したのは亀山市在住の会社員、落合誠さん(47)。「伊賀上野城を見たいと5歳の時に父親にお願いした記憶がある」という落合さんは自他ともに認める「城マニア」。

 石垣のある城には特に引かれるといい、同城の高石垣を築いた藤堂高虎のファンになったのも必然的だったそう。

 これまでに日本城郭協会が定めた「日本100名城」は北海道から沖縄まで3年かけ、2019年4月に全制覇。登城認定証も取得した。同年6月には同協会の「日本城郭検定」準1級にも合格。コロナ禍で城巡りができなくなってからは「X(旧ツイッター)」に「@kacyutanuki」のアカウントを開設し、三重県内の城を紹介しつつ、フォロワーと交流を深めてきた。

 今回公開する「伊賀上野城絵図」は江戸時代のもので文化財としても貴重だといい、骨董品コレクターからの情報などで今年2月に入手した。それを機に「城絵図を一般公開したい。初お披露目するなら、フォロワーもいっぱいいる伊賀で」と企画したという。

 合わせて県内の久居陣屋、津城、亀山城、桑名城や大和郡山城(奈良県)、宇和島城(愛媛県)の絵図も展示する。

 時間は午前10時から午後5時まで。入場無料。

 会期中は会場に常駐し、解説もするという落合さんは「今は『続日本100名城』のうち82か所を訪問し終えたばかり」と城への思いを熱くするばかりだ。

2023年8月26日付850号10面から

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