【ぶら下がって実ったスイカを眺める池住さん=名張市夏見で】

 三重県名張市夏見の池住悦子さん(84)の畑で、地面で育てていたはずのスイカがいつの間にか宙ぶらりんに実った。意図せず出現した“空中スイカ”に、池住さんは「びっくり。元気がありすぎたみたい」とニッコリ。

 池住さんは毎年畑でスイカを育てているが、収穫する前に野生動物に食べられる被害に悩んでいた。今年は猿の出没が多いと聞いた池住さんは「絶対にスイカを守る」と決意。露地栽培のスイカを竹枠と網を使って覆い、猿の侵入を防いで育てることにした。

 自ら竹やぶに入って伐採した竹で作った地上1・5メートルほどの覆いは、一度は猿の侵入を許したものの、網を二重にするなど改修を施して鉄壁の守りを実現した。ところが、囲われたスイカは網や竹を伝ってどんどんとつるを伸ばし、一部は宙に浮かぶように実ったという。

 池住さんは「こうなるとは夢にも思わなかったけれど、スイカは良い出来。来年も同じ方法で育てたい」と話した。

2023年8月26日付850号2面から

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