【作品を披露する西口さん=伊賀市上野丸之内で】

 三重県伊賀市柘植町の日本画家、西口真由さん(30)の初個展が、8月19から27日の午前11時から午後6時(最終日は同5時)まで、同市上野丸之内のギャラリー是空で開かれる。入場無料。

 高校時代に油絵を始め、京都の芸術大学では日本画を専攻。植物や人物をモチーフに繊細なタッチの作品を数多く手掛けてきた。現在は名張高校と伊賀白鳳高校で、週4回ほど美術の非常勤講師を務めながら、制作に取り組んでいる。

 「うつろい」をテーマにした今回の展示では、季節の花を中心にエスニックな布を身に着けた人物画など大小さまざまな約20点が並ぶ。淡い色使いでショウブを描いた縦約70センチ、横約190センチの「菖蒲図」は、絵具の濃淡で花びらの透明感を表現した大作だ。

 仕上がりの雰囲気は画材によって大きく変わるそうで、絵のテーマに沿って和紙や絹本などを使い分ける。また、紙の裏から着彩する「裏彩色」で、モチーフを立体的に見せる工夫もしているという。

 普段から展示会に積極的に足を運び、他の作品から刺激を受けるという西口さん。「作品を見て日本画の良さを知ってほしい。質感の違いを楽しんでもらえれば」と来場を呼び掛けた。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・21・8818)へ。

2023年8月12日付849号4面から

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