【守備を終えベンチに戻る白坂さん=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で(提供写真)】

全国高校女子硬式野球選手権で準優勝 岐阜第一高

 「幼いころから夢見た甲子園のグラウンドで、最高の応援に包まれて最高の仲間と試合ができ、幸せでした」。8月1日まで兵庫県内で開かれた「第27回全国高校女子硬式野球選手権大会」で準優勝した岐阜第一高校(岐阜県本巣市)で中心選手として活躍しているのが、三重県伊賀市出身の白坂光瑠さん(2年)だ。

 友生小時代は地域の少年団で男子に混じって汗を流し、緑ヶ丘中時代は県内の女子選手が集まる軟式野球チーム「三重高虎ガールズ」で腕を磨き、全国優勝も経験した。右投げ右打ちで、脚力と球際の強さを武器に、同高では2年生ながら三塁手のレギュラーに定着している。

攻守で活躍「内野の要」

 今大会は全5試合にフル出場し、1‐8で敗れた決勝の神戸弘陵戦では4回に長打を防ぐ好守で投手を助けた他、7点を追う最終回も二死走者なしから意地のセンター前ヒットを放つなど、秋からの新チームにつながる活躍をみせた。

 同大会は2020年から決勝戦を阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で行うようになり、今年は過去最多の58校が出場。上位16校が決勝トーナメントで頂点を争った。

三重高虎ガールズでプレーする白坂さん=津市で、2021年撮影

全国から部員集まる

 2016年に創部した岐阜県内唯一の同高女子硬式野球部は、元プロ選手の小久保志乃監督が指導し、全国から集まった部員約30人の大半が寮生活を送る。ほとんどの部員は、週3日の午後授業が選択体育となり、部活動の時間が十分確保できる、トップアスリート育成を目的とした「スポーツコース」だが、進学を目指す「カレッジコース」に在籍する白坂さんは、毎日7時限目まで授業を受けてから練習に向かう。

 8月下旬から「全国女子硬式野球ユース大会」に臨む新チームでは、内野の要であると同時に、アンダースローの投手としても期待を背負う。白坂さんは「チームでは三大大会制覇、個人としては走攻守そろった選手になってチームに貢献したい」と抱負を語り、小久保監督は「甲子園での決勝を戦った経験を生かし、守備でも打撃でも新チームを引っ張っていってほしい」とエールを送っていた。

2023年8月12日付849号2、3面から

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