【遺品などを前に来場を呼び掛ける羽口さん】

 戦争体験を語り継ぐ「戦争はいや!平和のつどい」が8月20日午前10時30分から午後4時まで、三重県名張市南町の名張産業振興センターアスピアで開かれる。被爆者の証言を基に広島市立基町高校の生徒が描いた「原爆の絵」の複製30枚や戦時中の物品、パネルなど計約150点を展示する他、戦争体験者の話や戦争関連の紙芝居なども予定している。入場無料。

 2013年から続けている催しで、11回目。若い世代に戦争の悲惨さを伝え語り継ごうと、40から80代の約30人の実行委員会が準備を進めている。

 今年は戦時中の暮らしを知ってもらうため、手作りの防空頭巾をかぶってもらったり、一升瓶と木の棒を使った精米に挑戦してもらったりするコーナーを設ける予定。市内の寺に残されていた、銃剣訓練用の木銃も新たに展示する。

 日本の戦争の歴史やロシアによるウクライナ侵攻など現代の戦争に関する展示もある他、核兵器禁止条約が発効した2021年に日本政府に対し核兵器禁止条約への署名・批准を求める活動を展開した高校生たちを記録したドキュメンタリー映画「声をあげる高校生たち〜核兵器禁止条約に署名・批准を〜」のDVD上映もある。

 実行委事務局の羽口和彦さん(70)は「戦後78年となり、記憶の風化が進んでいる。次の世代に語り継いでいくため、高校生など若い人たちにぜひ参加してほしい」と話した。

 同実行委は展示内容のさらなる充実に向けて、戦時中の物品(日章旗、手紙、ゲートル、防空頭巾など)を所有する人に協力を求めている。

 問い合わせは羽口さん(0595・64・0302)へ。

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