【リレーのバトンパスを練習する松山さん(左)と増田さん=松阪市で】

 全国高校総体(インターハイ)「翔び立て若き翼 北海道総体2023」が、7月22日に開幕。三重県伊賀地域の各校から出場する選手、各地で活躍する伊賀地域出身の選手たちに意気込みを聞いた。

 県立松阪商業高(松阪市)からは陸上競技女子6種目に10人が出場する。100メートルと400メートルリレーの松山由真さん、同リレーの増田優月さんは、ともに伊賀市立緑ヶ丘中出身の2年生だ。

 小学1年から地元の陸上クラブ「ゆめが丘RC」に通い、松山さんは100メートルにこだわる一方、増田さんは5年からハードル走に取り組み始めた。通学には電車で1時間以上かかるが、練習の環境や部活動の雰囲気が決め手となり、元短距離選手の松本一毅教諭(33)が指導する同高へ進んだ。

 今年の県総体は松山さんが100メートル1位、増田さんが100メートルハードル2位、リレー5位でそれぞれ東海総体へ。松山さんは12秒05の自己ベストをマークした勢いそのままに、東海でも6位入賞。増田さんは100㍍ハードル決勝で0秒02差に泣き、7位で惜しくも全国行きを逃した。

 翌日にリレーを控え、松山さんは気持ちが沈みかけていた増田さんを「絶対にリレーで全国へ連れて行くから!」と強い言葉で鼓舞した。「泣きそうなくらいうれしかった。そのおかげで、翌日のリレーを頑張れた」(増田さん)といい、チームベストに迫る47秒03で5位に入った。

 松本教諭は「ハートが強く大舞台でも緊張せず、着実に成長を見せてくれている。伸び伸びと、自分の持っている力を発揮してくれたら」と期待を込める。大会に向け、松山さんは「スタートの前傾姿勢やタイミングを磨き、県と東海で出せなかった11秒台を目指す」、増田さんは「バトンパスのインターバルはもっと詰められるはずなので、そこを練習して46秒台を出せたら」と目標を話した。

 陸上競技は8月2日に札幌市で開幕する。

2023年7月15日付847号12面から

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