【自身の作品を眺める八幡さん=伊賀市で】
「質感」の深み感じて
三重県伊賀市諏訪の造形作家、八幡満さん（54）の市内での初個展が、7月22から30日の午前11時から午後6時（最終日は同5時）まで同市上野丸之内のギャラリー是空で開かれる。入場無料。
大阪府出身の八幡さんは、幼少期から粘土細工が好きで、高校卒業後は滋賀県内の窯元で作陶技術を磨いた。拠点を伊賀に移した1994年以降は、滋賀や京都、奈良で個展を開催してきた。
モチーフにするのはキリンやカバ、シロクマなどの動物が中心。中に空洞を作り、内側から手で押し広げて形を整えていくそうで、実物にとらわれすぎないよう想像を膨らませている。一番のこだわりは「質感」。成形工程で偶然できた表面のひびも味になるそうで、自然な姿が表現できるという。
個展では、トルコブルーの釉薬で色を付けた「夏らしい」新作約40点が会場を飾る。最近では、電車や飛行機などの人工物もモチーフにしているそうで、今回の個展でも披露する予定だ。
「新しい作品への挑戦は、いろんな気づきがあって表現の幅が広がる」とほほ笑む八幡さんは「自分の中でイメージした動物を表現した。質感の深みを感じてほしい」と来場を呼び掛けた。
問い合わせは同ギャラリー（0595・21・8818）へ。
2023年7月15日付847号2面から
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