三重県伊賀市の依那古、比自岐、神戸地区を中心とした住民ボランティアの読み聞かせ団体「みなみ風」が発足した。校区再編による今春の上野南小学校(同市沖)開校に合わせ、「子どもたちに絵本の読み聞かせができないか」という地元からの要望を受け、昨年末から準備を進めてきた。
今年2月の住民自治協議会広報を通じて集まったのは、40代から80代の女性14人。中には初心者もおり、学校での読み聞かせ活動にも携わる朗読講師の鈴村実千代さん(津市)から指導を受け、練習を重ねている。
団体の存在を知らせるためにロゴマークを作り、メンバーを3つのグループに分け、送り迎えも協力し合う。使う本はメンバーが持っているものや図書館で借りたものが中心だが、重複しないようグループ間で読んだ本の情報を交換している。
5月12日には、同小北隣にあるいなこ保育園(伊賀市市部)の園児に大型絵本「いたいよいたいよ」「きんぎょがにげた」などを、翌週の19日には別のグループが同小の1、2年生に「もったいないおばさん」「おこのみやき」を読み聞かせた。当面は同小の校区内で活動し、今後依頼があれば他へも出向いていくという。
会長の井川洋子さん(同市才良)は「子どもたちが本に触れる機会を作り、地域の子育ての一助になれたら」と抱負を語った。
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