【訓練で消火活動をする職員(伊賀南部環境衛生組合提供)】

 三重県名張市と伊賀市青山地区のごみ処理施設「伊賀南部クリーンセンター」(伊賀市奥鹿野)で6月30日、防災訓練が実施された。施設を運営する伊賀南部環境衛生組合の職員ら約30人が参加し、処理中のごみから出火したとの想定で、非常時の一連の流れを確認した。

 同センターでは2019年7月、不燃ごみ処理ラインで大規模な火災が発生。15億円に上る復旧工事費がかかった。訓練はこの火災を踏まえ、迅速に消防に情報が伝えられるよう改定したマニュアルをもとに、当時の火災現場である破砕機周辺から出火したと想定した。

 この日、火を発見した作業員が119番通報し、職員らが初期消火や避難誘導をするという手順で進められた。また、市消防本部の指導で、倒れたけが人がいることを想定した心臓マッサージやAED(自動体外式除細動器)での救命方法も確認した。

 訓練後、同組合の日置光昭事務局長は「最初は通報することにためらいがあると思うが、被害を減らすためにも勇気をもって」と話していた。

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