【茅の輪をくぐる住民ら=名張市平尾で】

 三重県名張市平尾の宇流冨志禰神社(中森孝榮宮司)で6月25日、無病息災などを願う「茅(ち)の輪くぐり」が始まった。午前11時のくぐり初めには住民ら約20人が訪れ、それぞれ願いを込めて「8の字」を描くように輪をくぐった。「夏越の大祓い」の30日まで設置される。

 夏越の大祓いは、年の上半期の罪やけがれをはらい、残る半年の無病息災を祈る厄よけ神事。茅(かや)でつくった茅の輪を左回り、右回り、左回りと3度くぐって災厄をはらう。

 今年は23日に同神社奉斉会のメンバーが近くを流れる名張川で刈り取った茅を束ね、直径約2メートルの輪に仕上げた。

 この日、茅の輪をくぐった同会の上島啓幹会長(85)は「今年の茅の輪はすっきりと仕上がった。さまざまな方にお参り頂きたい」と話した。

 また同神社では期間中、新たなお守り「夏越御守」を用意した。足が悪いなどの理由で茅の輪くぐりに来ることができない人のため、参拝者からお守りを求める声があったという。お守りの緑色は、茅の輪の色に因んでいる。

 夏越の大祓いは30日午後6時から。

神社が新たに用意した夏越御守=同
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