【企画展を案内する門田さん(右)=名張市で】

 東西交通の要所・三重県名張市を訪れた歴史上の人物や集団などをピックアップした企画展「ようこそ名張へ」が、7月17日まで同市安部田の市郷土資料館で開かれている。入館無料。

 企画展では、弥生人▼倭姫(やまとひめ)伝説▼大海人皇子(おおあまのおうじ)と大来皇女(おおくのひめみこ)▼聖武天皇▼春日三神の遷幸▼宗性(そうしょう)▼本居宣長▼おかげ参りの人々▼イザベラ・バードについて紹介している。

 イザベラ・バードは、1878(明治11)年に来日した英国の女性旅行家で、北日本を旅した後に関西などを巡り、名張にも立ち寄った。80年に体験をまとめた紀行文を出版しており、当時の名張の町の様子も記述がある。

 倭姫伝説は伊勢神宮起源の神話で、倭姫命が天照大神の御杖代として大和から伊賀、近江、美濃、尾張を経て伊勢の国に入って同神宮を創建したとされる。「倭姫命世紀」に「伊賀国隠市守宮に遷幸」の記載がある。

 この他、トピックス「古代のパンデミック」として、奈良時代に起きた天然痘流行の名張への影響について、市内の遺跡からの出土品を交え解説している。

 同資料館職員の門田了三さんは「企画展が、地元の歴史に興味を持つきっかけになれば」と話した。

 開館時間は午前9時30分から午後4時30分まで。月、木曜休館(祝日は開館、翌日休館)。

 問い合わせは同資料館(0595・64・7890)へ。


※記事は5月31、6月1日に株式会社ユーで職場体験学習に取り組んだ市立赤目中学校(箕曲中村)の2年の芦田志帆さんと橋本あこさんが取材・作成しました。

2023年6月10日付845号21面から

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