【三線の演奏を楽しむ名張唄三線クラブの皆さん=名張市梅が丘南5番町で】

 「常夏の国 我した島沖縄」―。沖縄民謡「芭蕉布」を歌いながら三線を奏でるのは三重県名張市梅が丘南5の梅が丘市民センターを拠点に活動している名張唄三線クラブの皆さん。三線は中国から沖縄に伝わったとされる弦楽器で、人差し指につけた爪やピックを使って3本の弦をはじくことで柔らかい音色が響き渡る。

 同クラブには現在14人が所属しているが、うち沖縄県出身者が5人いる。14年前の発足時メンバーの一人、仲田勇さん(76)は久米島出身。母が沖縄で三線や舞踊を習っていた影響もあり、1970年に集団就職で大阪へ移ってきた時から三線を持っていたそうだが、「本格的にはこのクラブに入ってから弾き始めた」と話す。

 発足当初は大阪府吹田市から講師を招き、5人ほどが練習していた。今は、メンバー同士が啓発しながら、自由に演奏を楽しんでいる。これまで高齢者施設などに招かれて演奏する機会も多かったが、新型コロナの影響で、2、3年は発表の機会もほぼ無くなっているという。

 代表の古賀彰さん(70)は「工工四と呼ばれる三線の楽譜やユーチューブで聴いた曲の中から気に入ったものを紹介しながら全員で練習している。唄三線は、歌いながら弦を弾くのが特徴で、楽しさも2倍」と話す。

 レパートリーは50曲ほどあり、代表曲は「安里屋ユンタ」「涙そうそう」「十九の春」など。「施設の演奏会では、三線の音色を聞き心が癒やされたと涙ぐむ人もいました」と古賀さん。

 練習は毎月第1、3日曜日の午後2時から同4時まで。同クラブでは現在、メンバーを募集している。

 問い合わせは古賀さん(090・4188・9098)まで。

2023年5月27日付844号23面から

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