伊賀ドキの人　食べる人のこと一番に

森下智哉さん（24）

　精肉や食肉加工品を製造販売する三重県伊賀市問屋町の「サンショク伊賀上野直売所」に勤務する製造係長。「食べる人のこと」を一番に考え、ギフト用牛肉の整形などを担当する。

　同市出身。伊賀白鳳高で経営を学び、高校で見た求人をきっかけに同社を知った。友人の母が長く勤めていることを聞き、「働きやすい職場なのかな」と期待して就職を決めたという。

　働き始めのころは、商品の箱詰め作業や機械を使ったスライス工程を経験。3年ほど前からは、趣味の料理の腕を生かし、手切りによる肉の加工を担当することになった。

　最初は慣れない牛刀に苦労したそうだが、先輩からの教えもあり、次第に均一な厚さに切れるように。肉は部位によって整形の仕方が異なるため、「最初は切り方を覚えるのが大変だった」と振り返る。月2回の店舗販売では、地元の常連客から商品についての感想をもらえるそうで、仕事でのやる気につながっているそうだ。

　小学生時代に始めた少林寺拳法は二段の腕前で、県大会では銀メダルに輝いたこともある。

2023年5月27日付844号13面から