三重県志摩市で6月16日から18日に開かれる「G7交通大臣会合」を前に、名張市平尾の近鉄名張駅の車庫で1日、テロ対策合同訓練が実施された。警察や消防、鉄道職員ら約50人が参加し、対応手順などを確認した。〈YouTubeで動画(https://youtu.be/H48UIMfJcKQ)〉
合同訓練は、官民の機関や団体でつくる「テロ対策名張・青山地区パートナーシップ」の活動の一環。この日は、刃物と不審な液体入りのペットボトルを持った不審者が、列車内を徘徊しているという想定で実施された。異変に気付いた車掌が、近鉄の指令室を通じて警察に通報。乗務員が乗客役を車外へ避難させると、駆け付けた警察官が不審者役を取り押さえるという手順で進められた。
化学防護服を着用した消防隊も出動、液体の影響で倒れた乗客役を担架で運び出し、残された不審物を密閉容器に入れて回収した。また、けが人が倒れている場面を想定し、心臓マッサージやAED(自動体外式除細動器)での救命方法の指導もあった。
終了後の講評で名張警察署の今村悟署長は「訓練以上のものは本番では出ない。あらゆる状況を想定して訓練を続けていく必要がある」と呼び掛けていた。
- Advertisement -