【5月16日にあった地鎮祭の様子=伊賀市上野東町で】

来年6月完成予定

 「天神さん」の名で親しまれる三重県伊賀市上野東町の菅原神社(上野天神宮)では、老朽化した社務所と参集所の建て替えを実施しており、工事費用に充てる寄付を募っている。

 建て替えは、同神社がまつる菅原道真公が「天満大自在天神」として神格化されてから1120年の記念事業として実施。1902年に建設された社務所と参集所は、老朽化から耐震性に懸念があり、土台や柱のシロアリ被害や屋根の破損による雨漏りなどが深刻になっていた。

 新しい建物は社務所と参集所を兼ねる床面積333平方メートルの木造平屋。旧参集所の跡地に建て替え、現在使っている社務所は廃止し、駐車スペースとして活用する。屋内は不要な空間をなくしてコンパクトに、使えるスペースは広くなったという。

 また、地元住民が活用するコミュニティーホールとしての開放も考えている。来年6月には完成予定で、同年10月の上野天神祭に向けて、9月に竣工式を行う計画だという。

 5月16日に同神社であった地鎮祭では、氏子や建設関係者ら約40人が出席し、工事の安全を願った。地鎮祭後の記者会見で、同神社の直井清宮司(66)は「先人が築いてきた歴史と文化を次世代に継承していくことが私たちの使命。ご協力をお願いします」と呼び掛けた。

 工事業費は計約1億2000万円で、このうち7000万円を市民や企業から募る資金計画を立てている。個人は一口5000円、法人は5万円から。

 問い合わせは、同神社(0595・21・2940)まで。

2023年5月27日付844号27面から

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