【成瀬平馬家長屋門前から見た忍者体験施設の外観イメージ図(伊賀市提供)】

 三重県伊賀市は5月16日、公民連携のPFI方式による「にぎわい忍者回廊事業」の一つ、成瀬平馬家屋敷跡敷地(同市上野丸之内)に計画する忍者体験施設の基本設計案を公表した。2つある忍者体験アトラクションは入口を別々に設け、1階にサウナと簡易宿所、2階に土産コーナー、最上階の4階にフロントや鉄板料理を提供するレストランを配置している。

 市議会議員全員協議会で配布した資料などによると、建物の延床面積は1828・5平方メートル。1グループにつき約10分のアトラクションは1階が入口で、ヘルメット、イヤホン、ライトを装着して洞窟内の暗闇に見立てた空間を歩いて体感する。

 もう一つの修行アトラクションやレストラン、サウナ、簡易宿所の利用客は西側の主玄関からエレベーターで4階に移動する。約2時間の修行アトラクションは数種類のプログラムを設定。フロントでヘルメットと無線機器、ライトを受け取って3階のロッカー室で忍者衣装に着替え、インストラクターと一緒に演出された空間で忍者について学ぶ。

 一方、旧市役所庁舎を新図書館やホテル、カフェが入居する複合施設に改修するための基本設計案は、1月から3回実施した市民らを対象のワークショップで意見を参考に、トイレの増設など一部を変更した。

 主な変更箇所は、地下1階の児童向け図書コーナーや授乳室の近くに多目的トイレを新たに設け、2階のトイレも学習・集会室として利用する旧議場西側から東側に移す。また、建物の南西隅に新しく設ける階段の2階付近に図書館の一部として閲覧スペースを配置した。

 忍者体験施設は24年11月、新図書館は一部が26年4月のオープン予定。

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