【受賞を喜ぶ岡山さん（左）と福嶌さん】
子どもの読書意欲を高めるため特色ある実践をしている学校、図書館、市民団体などを表彰する文部科学省の「子供の読書活動優秀実践校・図書館・団体」で、三重県伊賀市のいがまち地域を中心に絵本の読み聞かせ活動を続けるボランティア団体「お話の国アリス」が県内の団体で唯一、文部科学大臣表彰を受けた。
子どもたちが本を読む機会や、親同士の交流が少なくなっていく中、いがまち公民館の職員だった福嶌和慧さんが中心となり、図書室利用者の有志に呼び掛け、1999年に10人でスタートした。未経験者ばかりだったが、朗読や発声の練習を積み重ね、結成1年後から、旧ふるさと会館いが（同市下柘植）の小ホールを会場に、絵本の読み聞かせ会を年に数回開いている。
途中、メンバーの入れ替わりはあったが、活動を知った西柘植、壬生野の両小学校から依頼を受け、授業の一端として読み聞かせを続けてきた。読む本は、その時々に集まった子どもたちの顔触れや雰囲気を見て決めることもあり、興味を引くため大型紙芝居にピアノで効果音を加えたり、親子の手遊びやピアノにギター、オカリナなどの演奏を入れたりと、飽きさせない工夫もしている。
受賞を受け、代表の岡山惠美子さんは「正直驚いたが、手探りでやってきたことが認められ、自信がついた。これを機にいっそう活動の幅を広げていきたい」と抱負を語った。
2023年5月13日付843号23面から
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