【出来上がった冊子を手に喜ぶ山口さん(前列中央)ら編集委員】

 古山の「ええとこ」を見て、感じてー。三重県伊賀市南西部に位置する古山地区の名所旧跡や見どころを見やすくまとめた小冊子「おふるちゃんと巡る 古山の魅力再発見の旅」を、古山地区住民自治協議会が約2年半かけて作成した。住民が地区をドローンで空撮した動画を見られる仕組みも盛り込み、新たな情報発信ツールとして期待が高まっている。

 同自治協が地元の郷土史家の協力を得て2011年に作成した冊子「語り継ごう ふるやま歴史と文化」を充実させようと、8人の編集委員が準備を進めてきた。

 若い世代にも地元に親しみを持ってもらい、誰にでも簡潔に伝えるため、15年に誕生した地区のキャラクター「おふるちゃん」が案内役として登場。遺跡、社寺、景観の良い場所など、四季折々の写真を手分けして撮りためていった。

 5年ほど前に発足した地元のドローンサークルのメンバーも編集委員会に参加し、菖蒲池、古山界外、蔵縄手、鍛冶屋、東谷、湯屋谷、安場の7地区それぞれの動画を作成。このうち菖蒲池は、桜が見頃を迎えた市場寺を紹介している。動画は完成次第、同自治協のウェブサイト「ガイドブック古山」(https://igfuru.jp/)に順次掲載していく。

 編集・デザインなどを担当した地区市民センター職員の山口美紀さん(43)は「この冊子ができて完了、ではなく、ウェブサイトと連携し、紹介したいスポットを増やしたり、それぞれの場所を巡るウォーキングイベントを企画したり、タイムリーな情報発信を充実させていきたい」と話した。

 冊子はA5サイズ20ページ。1000部作成し、既に地区内各戸へ届けた。今後は「おふるちゃん」が参加する観光・地域PRイベントなどでも活用する。

 問い合わせは同地区市民センター(0595・39・0001)まで。

2023年4月8日付841号6面から

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