【苗を買い求める来場者に応対する生徒ら=山添村大西の山辺高山添分校で】

 奈良県山添村大西の山添村立奈良県立山辺高校山添分校(倉田嘉人校長)で4月14日、農業科(4学年計22人)の生徒たちが育てた野菜苗の販売会が開かれた。地元だけでなく県内外から訪れた人たちが朝から列を作り、トマトやハクサイ、カボチャなど、目当ての苗を買い求めていた。

 販売会は、生産から販売まで一貫して携わることで、生徒たちが農業の知識や技術を身に着け、接客対応や地域との関わりなども体感してもらおうと、毎年春と秋に開いている。生徒たちは、授業や放課後、長期休業中の登校による実習で、種まきから施肥、ハウスの温度管理まで、互いに協力しながら苗を育ててきた。

ハウス内に並べられた野菜苗を選ぶ来場者=同

 この日は午前8時ごろから、同分校内のビニールハウス前に行列ができ始め、販売開始の同9時ごろには100人ほどが集まった。用意した12種類の野菜苗計3000株は、1株50円という価格もあり、約1時間でほぼ売り切れに。奈良市内からトマト苗を目当てに来場した夫婦は「安いけれど苗が奇麗で、心がこもっている」と笑顔で買い求めていた。

販売開始の午前9時ごろには来場者の列が長く伸びていた=同

 生徒の一人は「苗を育てるのも、販売に携わっていくのも面白い。たくさんの方に来て頂けて良かった」と話していた。秋の販売会は9月に予定している。

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