三重県伊賀市と同市文化都市協会(ぶんと)、堺市を本拠に活動する大阪交響楽団は3月23日、「文化のまちづくり」推進に関する連携協定を締結した。
ぶんとは、市が100%出資の公益財団法人で、市内にあるホールや文化財、スポーツなど39施設を管理運営。市の文化振興ビジョンなどに基づき、文化芸術の鑑賞機会提供や活動支援など「文化まちづくり事業」にも数多く取り組んでいる。
同楽団は、ぶんとの自主事業「地域のクラシック人口1%プロジェクト」で、2017年度から初心者でも親しみやすいコンサート「クラシックのいろはに出演している。他にも乳幼児や小学生対象の音楽事業の委託を受けたり、ホール活動以外にも小中学校に赴いて児童生徒を指導したりしている。
締結式で岡本栄市長は「本物の音楽にいろんな世代が触れられるのでありがたい」とあいさつ。同楽団の赤穂正秀常務理事は「楽団としてアイデアを出しながら協力できたら」、ぶんとの中村忠明理事長は「他市にはないオリジナルのコンサートを研究し、今後も市民に楽しんでもらえるよう頑張っていきたい」と話した。
また、ぶんとは同楽団で指揮者を15年務め、「クラシックのいろは」にも18年から関わっているウィーン在住の寺岡清高さん(56)に音楽アドバイザーを委嘱。今後は事業展開について助言や指導を行う寺岡さんは「子どものころにクラシック音楽と出会って人生が変わった。クラシック音楽で伊賀の人たちに貢献できることがあれば、少しでも分かち合いたい」と抱負を述べた。
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