三重県伊賀市で19歳対象の成人式が3月19日、市内9会場の中学校区単位で開かれ、計635人が参加した。昨年4月の民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられたのを機に、同市は来年度から対象を20歳から18歳へと変更。開催時期も1月から5月に変える。影響は狭間に当たる1歳上の年代にも及び、3月開催となった。新成人の感想は‐‐。
崇広中の校区は同市上野丸之内の同校体育館が式典会場で、対象者154人中113人(約73%)が集った。新成人を代表してあいさつしたのは、実行委員の一人で大学生の山口大介さん。式典の前に話を聞くと、「最初は20歳での成人式が良かったが、全国的にも珍しいし、大人としての自覚を早く持てるので、今では良かったと思っている」と話した。
晴れ着姿で出席した病院職員の女性参加者は19歳成人式に否定的だった。「初めて聞いたときはびっくりした。皆とお酒も飲めないし、なぜ伊賀市だけなのか。今でも20歳で成人式の方が良かったと思う」。
定時制高校を卒業し、この春から地元企業に就職する男性参加者は賛成、反対のどちらでもなかった。「違和感はあったが、特に不満もない。人生の節目。社会に出ることに緊張感とワクワク感がある。周りから頼られる人になりたい」と答えた。
同会場には岡本栄市長(71)も出席し、式典では主催者として「1年早まった成人であるが、しっかりと生かして自分のしたいこと、自己実現に努めてほしい」などと話した。会場を離れる前の取材では、市長自身の成人式の思い出について「僕は東京で一人で成人式の日を迎えた。52年前のこと」と語った。
市教育委員会によると、“18歳成人式”の対象者は761人(2月末現在)。単一会場で、5月4日に同市西明寺の市文化会館で開かれる。
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