【自宅アトリエで作品を披露する中川さん】

 美術教員を48歳で退職し、画家として創作活動を続けている三重県伊賀市内保の中川吉史さん(71)の個展が、3月15日から21日まで同市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で開かれる。入場無料。

 上野工業高電気科を卒業後、愛知県立芸術大油画科から東京芸術大大学院へと進み、名張中、上野高などで計24年間の教員生活を送った。早期退職は画業に力を注ぐためで、個展は県内外で計35回開いてきた他、各地の公募展に出品するなど、精力的に作品を世に生み出してきた。

 題材は静物、風景、人物、花など多岐にわたり、今回は、母子像など深い愛情を表した人物画、果物などの静物、身近な草花など、油絵30点、水彩10点を展示予定。自宅から程近い笹ヶ岳(滋賀県甲賀市)の夜明け、「近江富士」の名で知られる三上山(同野洲市)などの作品もあるという。

 伊賀地域での個展は二十数年ぶりで、中川さんは「油絵らしい厚塗りの絵肌が醸し出す重厚感や手応えに、モダンさも兼ね備えた画面構成を心掛けた。気軽に立ち寄って頂けたら」と話していた。

 時間は午前11時から午後6時(最終日は同4時)まで。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)まで。

2023年2月25日付838号19面から

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