【代表して堀校長(左)から卒業証書を受け取る東さん=名張市東町で】

 三重県内の多くの県立校で卒業式があった3月1日、名張市東町の名張高校(堀昌弘校長)では卒業生153人が式に臨んだ。政府が新型コロナウイルス対策のマスク着用の緩和を決め、式中の着用は個人の判断に委ねられたが、9割以上の卒業生が着けていた。

 同校では4年ぶりに保護者や来賓の人数制限を解き、校歌斉唱もマスク着用で復活した。卒業生は入学式以来、式典で一度も校歌を歌ったことがなかったが、急きょ練習し、モニターに映し出される歌詞を見ながら声を合わせた。

 卒業証書は、東乙玖さん(18)が代表して受け取った。答辞は柔道部元主将の山村洸斗さん(18)がコロナ禍の3年間を振り返り、「不安ばかりだったが、支え合った友だちがいたから卒業を迎えられた。本当に楽しかった」と涙ながらに読み上げ、教員や家族らへの感謝を述べた。

 マスクを着けて臨んだ東さんは「入学式からずっとマスクなので、外すのはちょっと恥ずかしかった。校歌は音楽の系列の人以外は歌う機会が無かったので、新鮮だった」と話していた。

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