【要望書を提出した「新図書館を考える市民団体」のメンバー=伊賀市四十九町で】

 三重県伊賀市の市民団体「新図書館を考える伊賀市民の会」(酒井育美代表)が2月22日、谷口修一教育長に要望書を提出した。先月29日に開催された市民対象のワークショップに参加したメンバーは、発言や質問の時間が設けられなかった点や直営の公共図書館なのに市側の説明がない点などを指摘し、改善を求めた。

 計画によると、新図書館は官民連携によるPFI方式で同市の「にぎわい忍者回廊整備事業」の一環として複合施設に改修する同市上野丸之内の旧市役所庁舎にホテル、カフェ、観光案内所などと一緒に入居する。21日には市が複合施設の配置図を市議会議員全員協議会で公開した。

 今月発足した同団体のメンバーは30代から80代の男女17人。活動を通じて新図書館計画の動向と進ちょくを市民の視点でチェックして広く情報を伝えることや、市と同事業の特定目的会社「伊賀市にぎわいパートナーズ」への要望、新図書館の方向性や運用に市民として主体的に関わることを目指すとしている。

 要望書の提出には9人が出席。谷口教育長と面会したメンバーからは、ホテルの個室と中高生らも使う学習室が同じ3階に配置した点に不安視する声や、大雨で浸水した旧庁舎正玄関より約1・1メートル低い1階部分に貴重本を含む書庫や児童向け図書のコーナーなどを配置した点に「ふさわしいのか」「暗くて湿っぽい」などの意見が出た。

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