【展示する寮の模型を手にする学生たち=名張市春日丘7で】

 三重県名張市で「旧町」と呼ばれる昔の面影が残る市街地の町屋について、調査・研究をしている近畿大学工業高等専門学校(春日丘7)と市は2月7日から12日まで、研究成果を発表する展示会を名張藤堂家邸跡(丸之内)で開く。展示では、学生らが設計した地域交流の場になる学生寮の模型や、旧町の建築を描いたデッサンなどが並ぶ。入場無料。

 同高専総合システム工学科・都市環境コースの田中和幸准教授らの研究室が取り組む課題。学生らが地元の歴史や文化を理解し、史跡の活用促進などを考える機会にしようと、昨年4月から研究を進めていた。展示は同8月に続く2回目。

 展示の中心は、5年生10人が各1点ずつ提案する100分の1サイズの学生寮の模型。デッサンは、1年生約160人が1月までに旧町を散策し、印象に残った古い町屋を描いたもので、展示ではその中から約30点が並ぶ。また、初日には北川裕之市長や地域住民を交えた議論の場も設ける予定。

 5年生の早川愛莉さん(20)は、バスケットボールやパターゴルフなどが楽しめるスポーツ施設を備えた寮を提案。「町屋の景観に合うように瓦屋根を使った」という。高田大輔さん(20)は、カフェや大浴場を設けた建物を構想し、「風や人の通りをイメージして設計した。旧町のシンボルとなるような場所に」と思いを語った。

 展示時間は午前9時から午後5時まで。9日は定休日。

 問い合わせは市教育委員会文化生涯学習室(0595・63・7892)まで。

- Advertisement -