【市道赤坂夏秋橋線の工事現場=名張市蔵持町里で(2022年12月撮影)】

 近年、大型商業施設の出店が相次ぐなど、発展著しい三重県名張市蔵持地区。道路整備に注目すると、同市蔵持町里と原出で、市道と県道それぞれで大きな道路改良工事が進められている。

蔵持地区で進む道路整備の位置関係図。赤は市道赤坂夏秋橋線の工事区間、緑は県道上野名張線のバイパス工事区間

市道赤坂夏秋橋線

 市道赤坂夏秋橋線の工事は、「マックスバリュ名張店」付近の市道名張駅桔梗が丘線と、「ぎゅーとらラブリー蔵持店」付近の県道上野名張線までの約600メートルの区間を、最終的に歩道を両側に備えた幅員約14メートルの片側1車線道路でつなぐ事業。

 市によると、2005年度に着手したが、補助金制度の廃止などで工事が5年間休止。13年度に再開したものの、用地問題で更に遅延していた。

 21年3月に用地問題をクリアし、重点整備路線に位置づけて工事を加速させてきた。23年度の初頭には、近鉄大阪線の高架下部分を除き、片側1車線道路として暫定供用を始める予定だという。

県道上野名張線バイパス 供用2028年度予定

 県道上野名張線では、バイパスを整備する工事が進められている。国道368号の高架下付近から市武道交流館方面に道路を伸ばし、蔵持町里の集落を避けるように延長650メートルのバイパスを整備する。供用開始は28年度の予定。

 県によると、伊賀市と名張市を結ぶ同線は通行量が多いが、この区間は幅員が狭い上に集落に接近していたため、交通の利便性向上を目的に整備が計画された。

 事業採択は01年度で、用地買収後の19年度から本格着工。22年度は中間に位置する「(仮称)蔵持橋」の工事に着手した。

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