【寒風の中、練習に汗を流す伊賀白鳳高の選手たち=伊賀市久米町で】

25日号砲

 12月25日に京都市内で開かれる「第73回全国高校駅伝競走大会」に三重県代表として2年連続32回目の出場を決めている県立伊賀白鳳高校(伊賀市緑ケ丘西町)。主力3人が急きょ欠場となった11月の県予選でも7人中5人が区間賞、2人が区間2位と安定した強さをみせたチームは、入賞の8位以内を目指し年末の都大路に挑む。

 前身の上野工業高時代も含め、同大会には2019年まで16年連続で出場。19、20年は四日市工に県1位の座を譲ったものの、2年ぶり出場の昨年は2時間6分11秒で21位だった。「伊賀白鳳は『伝統』という力を持っている」と話す顧問の後藤剛教諭(31)は「チャンスをもらった下級生が力をつけてきたので、上級生も負けずに伸ばしていってほしい」と期待する。

 陸上競技部の長距離部門主将を務める松阪市の鈴木千翔君(3年)は「皆それぞれの個性があり、時には意見も違うけれど、協力し合ってここまで来た。固めてきた土台の上にしっかり城を築き上げられたら」と気を引き締める。1年時は全国出場が途切れた年だったが、皆で分かち合った悔しさが強さに変わってきたといい、「都大路を走ること、皆さんから応援して頂くことは当たり前じゃない。人の輪を大切に、つなぎの駅伝で勝負したい」と力強く語った。

 大会当日、男子は午後0時30分に京都市右京区のたけびしスタジアムをスタートする。

組みひもシューレースの好みの硬さ・長さを申告する選手たち=同

足元支えるのは「伊賀くみひも」

 長距離部門の選手22人には今秋の東海駅伝以降、機械織り組みひも製造「糸伍」(伊賀市上野鉄砲町)がシューレース(靴ひも)を提供している。120本の糸で編んだひもは、結びやすさとほどけにくさを両立し、足への長時間の負担軽減につながると、陸上競技やサッカーなど愛用者も多いという。

 12月上旬、選手たちに好みの硬さと長さを聞き、グラウンドでの練習を見守った松田智行社長(47)は「使って頂くことで選手たちにも私たちにもプラスになると思う。一緒に成長していけたら」と話していた。

2022年12月24日付834号2面から

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