【羽根さんの指揮で練習するメンバー=名張市丸之内で】

 「名張第九を歌う会」が12月18日午後2時から、三重県名張市松崎町のadsホールで「第30回記念市民コンサート 第九」を開催する。新型コロナの感染状況が続き、2年連続で中止を余儀なくされたなか、3年ぶりに実現できる節目の演奏会に同会のメンバーの期待と喜びは大きい。

 同会は、発足した1991年から毎年年末にコンサートを開催。これまでに大阪市民管弦楽団、やまなみグリーネ管弦楽団(京都府)をそれぞれオーケストラに迎え、伊賀地域のメンバーを中心に100人ほどの合唱団を結成し、「歓喜の歌」を届けてきた。今では同市の年末の恒例行事に定着している。

 当日は2部制で、1部はベートーベン作曲の「エグモント序曲」と「バイオリンと管弦楽のためのロマンス第2番」の2曲を大阪市民管弦楽団が演奏する。バイオリン独奏は船越さくらさん。

 2部がベートーベン作曲の「交響曲第9番 合唱付き」で、約70人の合唱団が「全ての人が手をつないで生きていける世界を創ろう」というメッセージを込めて歌い上げる。指揮は朝倉洋さん。

 同会ではコロナ禍で多人数の合唱練習ができないなか、有志による混声合唱の練習を昨年スタートさせ、今年6月初めには3年ぶりに新人対象の「第九体験会」を開催。羽根功二さんと藤原靖子さんによる合唱指導、桂富佐さんのピアノで毎週1回、総合福祉センターふれあい(丸之内)などで練習してきた。

 第1回の第九コンサートにも参加し、今回20数年振りに合唱団に復帰した北森和代さんは「全てを忘れて再び第九の世界に浸っていることがすごく幸せ。初心に戻り、本番を楽しみたい」と話す。同会の松岡寿夫代表は「コロナ禍の今こそ、困難に打ち勝ち、元気を届けられるような演奏会にしたい」と話し来場を呼び掛けた。

 入場料は1200円(当日は300円増)、高校生以下無料。チケットは同ホール、イオン名張店、前田文具、ブックスアルデ名張本店、サワノ楽器店、岡森書店白鳳店で扱っている。

 問い合わせは同会の山田さん(090・7045・3383)へ。

2022年11月19日付832号22面から

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