【日本生涯還暦野球協会の会長を務める寺岡さん】

開催に尽力 寺岡さん

 2025年の滋賀国体でデモンストレーション競技に採用されることが決まっている「還暦野球」。11月29日から12月2日まで兵庫県内で「第6回おじいちゃんの甲子園」を開く「日本生涯還暦野球協会」の会長を務める寺岡稔さん(78)=宇陀市榛原天満台東4=は「宇陀市から還暦野球を全国へ」との思いを持ち続け、地道に活動を続けている。

 「高齢化社会の中で、還暦野球を通して生きがいを見つけてもらい、地域活性化につなげたい」と常々願ってきた寺岡さんは、10年ほど前から同市で還暦野球大会を主催し、球場の整備にも尽力。当初は運営スタッフ集めに苦労し、行政の担当者交代で事務や企画が何度もやり直しになったりもしたが、さまざまな難局を一つひとつ乗り越えてきた。

 2015年、念願の全国大会「おじいちゃんの甲子園」を初めて開催し、今回は4年ぶりに阪神甲子園球場(西宮市)で開催できる運びに。当日は、元プロ野球選手の掛布雅之さん(元阪神)が始球式を務め、中西太さん(元西鉄)が特別コーチとしてベンチ入りする他、宇陀市出身の現役女子選手で、日本代表でもプレーした田中露朝投手(ZENKO BEAMS)も参加するなど、注目度は高まっている。

 「元気な高齢者がこれからの地域活性化に欠かせない。そのためにも、甲子園で野球ができるということが生きがいになる。今後、日本全国に動きが広がっていければ」と語る寺岡さん。初日は同球場で、2日目以降はほっともっとフィールド神戸、G7スタジアム神戸(ともに神戸市)で行われる。

2022年11月19日付832号2面から

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