【名誉賞に輝いた「かつゆきふじ」号と肥育者の中林さん=伊賀市千歳で】

 2022年度の伊賀牛共進会が11月11日、三重県伊賀市のJA全農みえ伊賀家畜市場で開かれ、最高位の名誉賞に中林牧場(同市山畑)が出品した「かつゆきふじ」号が選ばれた。

 伊賀牛の定義では、伊賀産肉牛生産振興協議会の会員が肥育する黒毛和種の雌で未出産であること、伊賀地域(伊賀市と名張市)が最終・最長の肥育地で、同地域で1年以上飼養された牛としている。現在23戸の会員農家が計約2400頭を飼養し、年間約1200頭を出荷している。

 今年度の共進会には伊賀と名張市の農家11戸から計17頭が出品。名誉賞の「かつゆきふじ」号は20年6月生まれで、体重725キロ、体高131センチ、胸囲231センチ。県畜産研究所の岡本俊英・主幹研究員による講評では「フレームは小さめだが、肉量感があり、重心が低くてどっしりとし、十分に太れている」と評価した。

 中林牧場の伊賀牛が名誉賞に選ばれるのは3年ぶり5度目。3代目の中林真一郎さん(49)は「振興協議会設立60周年の節目に名誉賞を頂けてうれしい。ストレスなく、のびのび育つよう心掛けている。受賞は家族や従業員ら皆の努力のおかげ」と喜びを語った。

 審査後には競り販売があり、最高価格は「かつゆきふじ」号の税込み188万円。平均価格は同143万8000円だった。

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