【タブレット端末と人形を使って心臓マッサージを学ぶ生徒ら=名張市箕曲中村で】

 中学生を対象にした救命講習が10月27日、三重県名張市の市立赤目中学校(箕曲中村)で開かれ、生徒たちが名張消防署員から胸骨圧迫(心臓マッサージ)など救命の方法を学んだ。

 命を守る大切さを学んでもらおうと、総合学習の一環で実施。24、25日にも講習があり、3日間で2、3年生と教職員計約200人が受講した。指導には消防署員の他、地元の消防団員らも加わった。

 心臓マッサージの実技では、胸の中央付近を1分間に100から120回のペースで押すなどの説明を受けた後、訓練用の人形を使って体験。生徒に配布されているタブレット端末と人形とを無線で接続し、押し込む深さやテンポなどを画面の表示で確認しながら進めた。

AEDの使い方の指導=同

 その後、練習用のAED(自動体外式除細動器)を使い、音声に従いながら電極パッドを右胸部と左脇腹の2か所に貼ってから電気ショックを実施するまでの手順などを確認した。

 参加した3年の飯田智尋君(15)は「AEDを探してから使うまでの流れを知ることができ、良かった。万が一の時は、今日の経験を生かしたい」と話した。指導した同消防署救急室の藤森博之室長は「緊急の場面に出くわした時、命を救うため、生徒の皆さんにもできることがある。勇気を出し、行動に移してもらいたい」と話した。タブレット端末を活用した学校での救命講習は今回が初めての試みで、今後他校でも実施する予定だという。

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