三重県伊賀市の北伊勢上野信用金庫上野営業部(大西正人部長)で10月18日、強盗事件発生を想定した対応訓練があった。

 対応訓練では、犯人役の伊賀署員が「さわぐな 金を用意しろ 拳銃を持っている」と記した紙片を窓口の女性職員に渡し、持っていた手提げかばんの中から模擬の拳銃を取り出して現金を要求。更に、人質にした高齢の来店客に扮した伊賀署員を突き飛ばし、カウンターに上がって銃口を職員に向けて威嚇し、模擬現金の束を入れさせた手提げかばんを手に逃走する、という流れだった。

 犯人役がロビーに現れてから店舗を走り去るまでの間は約3分。同署生活安全課の篠田晃秀課長による講評では、犯人の人相や服装、逃走の方向や手段などを事前に職員が分担して記憶し、ほぼ全て合致していたこと、突き飛ばされた来店客の速やかな救護などが高く評価された。訓練後、大西部長は「実際に接客中などに同じ対応をするのはなかなか難しい。今日の経験を生かしたい」と話した。

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