【稽古に励むメンバー】

 三重県名張市を中心に活躍する市民演劇グループ「おきつも名張劇場」の第25回公演「乱歩誕生」が、10月22日午後1時から同市松崎町のadsホールで開かれる。演出を担当する萩森孝行さんは「結成40周年の記念公演。名張にしかできない劇にしたい」と意気込みを語る。

 1982年に結成され、現在は市内在住者を中心に、小中学生8人を含む男女約30人が在籍。毎週火曜夜に蔵持市民センター(同市蔵持町原出)で稽古に励んでいる。今回の公演は、江戸川乱歩研究家・中相作さんのオリジナル脚本を基に、4月から本格的に稽古を開始した。

乱歩取り巻く風情や感情

 「私の生まれた家の跡は新町という大通りの裏手にあった」。時は1885(明治18)年、現在の名張が「名張郡名張町」だったころの物語。新町の平井家に生まれた太郎(後の江戸川乱歩)を取り巻く町の風情や人々の感情が描かれ、謎解きのように乱歩作品が見え隠れするのも見どころの一つだ。

 少年団の「恭平」役で出演する遠藤果歩さん(名張小4年)は「最初は難しい言い回しで詰まったけど、今は言えるようになった。劇では役になりきれるのが面白い」、平井家の大家の息子、横山正四郎役の大園千愛さん(北中1年)は「いろんな年代の人たちと関われて楽しい。後悔のないよう頑張りたい」と意気込みを語った。

 チケットは前売り一般1500円、高校生以下500円。(当日300円増し)。上演時間は約2時間。北川裕之市長、前市長の亀井利克さん、中森博文県議も出演する予定。

 問い合わせは萩森さん(0595・63・2279=三枝堂分店)まで。

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