【北川市長に目録を手渡した田中委員長(後列左から3人目)と実行委メンバーら=名張市役所で】

 三重県名張市立美旗小学校(新田)の創立150周年事業実行委員会のメンバーが9月29日、北川裕之市長と西山嘉一教育長を訪問し、地域の住民や企業などから寄せられた記念事業の協賛金(約800万円)の一部、405万円を市に寄付した。老朽化していた同小の屋外トイレの改修費などに充てられる。

 同小は1872(明治5)年設立の新田、中村、東田原、上小波田、下小波田の5つの学校がルーツ。1954年の市制施行に伴い、現在の校名になった。

 実行委は、校友会(歴代PTA会長と歴代校長の会)や美旗まちづくり協議会、PTAなどで構成。4月に発足し、協賛金を6月から7月にかけて募った。屋外トイレの改修の他、図書室の整備や芸術鑑賞、記念品の作成などを記念事業として計画している。

 屋外トイレは校舎とグラウンドの間にあり、寄付金を基に便座の洋式化工事などを市が年度内に実施する。図書室の整備では、既に図鑑や絵本など約800冊(約100万円分)をまち協が寄贈した他、机やいすの修理、美旗古墳群に因んだ古墳型ソファーの設置などを今後予定しているという。

 目録を北川市長に手渡した同実行委の田中耕造委員長は「美旗地域が一丸となって寄付が集まった。時節もあり式典は行わないが、子どもたちに喜んでもらえる事業にしたい」と話した。

 北川市長は「子どもたちのためにという思いで企画頂き、市がなかなか手を付けることができなかった屋外トイレの改修も、こうしてかなうことになった。心よりお礼申し上げたい」と感謝を述べた。

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