【ドアの前に昨年飛来したアサギマダラ(提供)】

 海を渡って旅するチョウとして知られるアサギマダラを呼び込もうと、奈良県曽爾村伊賀見で今年もフジバカマが植栽されている。開花時期に合わせて9月10日から始まる祭りの期間中は、人気マンガ「ドラえもん」に登場する「どこでもドア」のようなオブジェも登場する。

 アサギマダラは、台湾などから日本列島へ約2000キロの旅を続けるとされる。半透明の水色の羽が特徴で、フジバカマなどキク科の植物を好み、移動途中に飛来するという。

 ピンクの花を咲かせるフジバカマの植栽は、地元住民らでつくるグループが休耕田を活用して6年前から続けている。昨冬に約300株を植えており、開花時期は9月中旬から11月末までを見込む。昨年は10月上旬のピーク時に約150匹のアサギマダラが飛来したという。

 オブジェは高さ約2メートル、幅約0・8メートルの木製で、鮮やかなピンク色に塗装されている。子どもたちにもフジバカマ畑を楽しんでもらおうと昨年初めて設置したところ、SNSなどで写真映えすることから、幅広い年代から人気を集めた。

 祭りの期間は10月末まで。コロナ禍前は飲食や音楽イベントを開催していたが、今年も見合わせる。

 問い合わせは同村観光協会(0745・94・2106)まで。

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