【三重県警名張署庁舎=名張市蔵持町芝出】

 三重県警名張署は8月18日、名張市の70代女性が携帯電話への着信を発端としたやりとりから、現金計390万円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。同署が特殊詐欺事件として捜査している。

 発表によると、7月28日に女性の携帯電話に知らない携帯電話番号から着信があり、折り返したところ、ネットワーク個人保護協会のカワサキを名乗る男から「あなたの携帯がウイルスに感染した。個人情報が悪用されないための手続きが必要」など現金を求められ、同日に10万円、翌日に30万円を市内の金融機関のATMから指定口座に入金した。

 30日には日本個人保険協会のニノミヤを名乗る男から「あなたの情報が悪用され被害を訴える人がいて4600万円請求している。保険代で50万円入金してくれれば協会が全額払う」などと言われ、50万円を入金。更に「50万円では解決できなかった。あと250万円必要」などと言われ、8月1日から5日まで毎日50万円ずつ入金した。6日にも更に電話があり、50万円を入金したという。

 求められた金額を入金しても電話が続くことを不審に思った女性が同署に相談し、発覚した。

 同署管内では今年1月以降、特殊詐欺が今回を含め計6件発生。被害総額は計約1810万円に上る。

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