【活躍を誓う近大高専の3人=名張市春日丘で】

 今年の全国高校総合体育大会(インターハイ)「躍動の青い力 四国総体2022」が8月23日まで開かれている。この大舞台に臨む三重県の伊賀地域各校の選手、伊賀地域ゆかりの選手たちに意気込みを語ってもらった。

陸上 ともに飛翔誓う 小学生からハードル競った3人

 近大高専(名張市春日丘)からは、陸上競技に3人が出場する。小学生のころからハードルを跳び、同じ陸上大会で競った縁のある3年生3人が、今度は同じ学校から全国の舞台へ羽ばたく。

 同高専の「お家芸」とも言える八種競技では、伊勢市出身の中川陽司君が挑む。中学時代から棒高跳を続け、同高専では2年の途中からハードルに転向。八種競技は今年3月の大会が初出場で、得意のハードルや走幅跳などを軸に、着実に記録を伸ばしている。

 県総体では5096点で2位につけ、東海総体では自己ベストの5283点をマーク。定評のあるスプリント力を武器に、苦手とする種目でも記録を伸ばしつつある。「高校年代ではインターハイ出場を最大目標にやってきた。8つの種目全てを完璧にこなせるよう、しっかり練習して臨みたい」と抱負を述べた。

 110メートルハードルに出場する長田怜士君は四日市市出身。2歳上の兄・一晟さん(同高専5年)の影響でハードルに取り組み始め、「目標に向かって1つの種目を極めたい」と、一筋に続けてきた。

 前半でリードを取って逃げ切る展開を得意としており、県総体を4位で通過し、東海総体では準決勝で自己ベストの14秒69をマーク。決勝も14秒77と5位にまとめ、「何としても出たかった」というインターハイに駒を進めた。大会での目標は決勝へ進むことだが、一晟さんが2年前に記録した14秒48を上回ろうと自身に言い聞かせているそうだ。

 熊野市出身の岳野迪也君は、400メートルハードルに出場する。4位で県総体を突破し、東海総体は終始「スタートから5台目のハードルまでしっかり足が合った」そうで、決勝6位で全国切符をつかんだ。

 陸上競技のハードルの高さは、中学男子(110メートル)が914ミリ、一般男子は110メートルが1067ミリ、400メートルが中学と同じ914ミリ。岳野君は、これまで培ってきた感覚や持ち前のスピードが生かせる400メートルに絞って練習を重ねてきた。インターハイに向けては「中盤で崩れないよう修正していけばタイムも縮められると思う」と話す。20年近く塗り替えられていない県高校記録(52秒09)の更新が大きな目標だ。

2022年7月30日付824号20面から

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