【発見した要救助者役をけん引するため、ロープを身体に結ぶ隊員=伊賀市緑ケ丘東町で】

 三重県の伊賀市消防本部で7月20日、消防救助技術を競う東海地区指導会に向けた訓練の公開があった。指導会は7月30日に名古屋市で開かれる。

 出場するのは、陸上の部8種目の中の「ほふく救助」で、選抜された隊員は警防第1課消防救助係の北道豊さん(29)と瀧野翔矢さん(28)、同課救急係の凪晃哉さん(28)の3人。この訓練はビルの地下やマンホールなどでの災害を想定している。

 煙道は長さ8メートル、高さと幅各90センチで、手前10メートルからスタートする。1人が重さ約6キロの空気呼吸器を着装して伏せた状態で素早く移動し、要救助者役を救出後、もう1人と協力して安全地点まで搬送する確実性とタイムを競う。

 同市消防本部によると、この種目には東海3県から50チームが出場し、各県1位が全国大会に進出する。三重県からは10チームが出場予定で、北道さんは訓練後に「このチームで複数年一緒にやってきた。技術、経験、タイムとも県1位の実力がある。目標タイムは36秒台。必ず全国大会の切符をつかみたい」と抱負を話した。

 査閲を終えた林浩己消防長は「プレッシャーに勝つことが課題。東海地区指導会まで2週間。自信を持って平常心で臨んでほしい」と出場する隊員を激励した。

- Advertisement -