【施設内に飾られた千羽鶴】

 戦乱や戦後の混乱を知っているからこそ伝えたい、平和のありがたさーー。三重県名張市梅が丘南1のデイサービス施設「和の風 名張伊賀まる」を利用する70代から90代の男女約30人がこのほど、ロシアの侵攻が続くウクライナの国旗と同じ黄と青の2色の折り紙を使って千羽鶴を作り、施設内に飾っている。

 テレビなどで現地の様子が連日伝えられ、利用者も職員も「『戦争はあかん!』と伝わるものを何か作ろう」と3月初旬、平和を祈る千羽鶴作りが始まった。5月下旬までに完成した千羽の鶴を虹色の大きな鶴で囲み、世界平和の願いを込めて飾り付けた。

 折り方を忘れた人にも職員や利用者同士で教え合い、できる作業を分担して取り組んだ。

 皆で心を込めて折った千羽鶴を、施設内にある「ちびっこくらぶ保育園」の園児たちが一緒に見上げている姿を見て、代表理事の北畑美那子さんは「平和の大切さがたくさんの方に伝わってくれたら」と話していた。

2022年6月25日付822号23面から

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