【ツバメの巣の前で感謝状を伝達する平井代表(左)と北川店長=伊賀市柘植町で】

 ツバメの巣作りを温かく見守っているとして、三重県伊賀市柘植町の「道の駅いが」(運営会社・安全)に対し、日本野鳥の会(東京都品川区)が6月28日、感謝状を贈呈した。

天井付近のスピーカー上に営巣するツバメ=同

 同会によると、ツバメの巣作りは古くから縁起が良いと歓迎されてきたが、近年は餌場の減少や、巣の周りに落ちるふんを嫌う人が多いことなどから、子育て環境が減ってきているという。見守る輪を広げようと、同会は2019年から感謝状を贈っており、今年は10都府県の12団体が選ばれた。

 同駅では15年ほど前からツバメが営巣するようになり、今では施設周囲に20から30個の巣があるという。巣の下にはふんを受ける新聞紙などを敷き、スタッフが定期的に清掃を行っている。今年も4月に飛来後、親鳥がせわしなく付近を飛び回り、顔をのぞかせたひながすくすく育っている。

 感謝状の伝達は同駅であり、日本野鳥の会三重の平井正志代表が北川英典店長に手渡した。北川店長は「1つの巣に8羽のひなが育つこともあり、お客さんからも注目されている。道の駅らしい光景だと思うので、これからも見守っていきたい」と話していた。

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