【桃の袋掛けに取り組む児童=名張市夏見で】

 三重県名張市夏見の市立箕曲小学校の6年生13人が5月31日、校庭で栽培する桃に、害虫や日差し、雨風から実を守るため袋を掛ける作業を体験した。

 かつて箕曲地区では桃の栽培が盛んで、同小の校歌にも「桃のほほえむ 花の園」の歌詞がある。地区の歴史を子どもたちに知ってもらおうと、20年ほど前に近くの住民が校庭に桃の木を寄贈。毎年地域ボランティアの指導で、児童が袋掛けや収穫作業を体験している。

 この日、作業を体験した松岡結奈さん(12)は「実の周りに葉っぱが多くて袋を掛けるのが難しかった。大きく、甘く育ってほしい。早く食べたい」と笑顔。ボランティアで同小卒業生の米本源さん(88)は「昔は学校の裏山でも桃がたくさん植えられていた。栽培の難しさや地域の歴史を知ってもらえたら」と話した。

 袋掛けした桃は、夏休み前に収穫する予定。

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