【カーポートの下でたくさんの花を咲かせた白バラ=名張市瀬古口で】

 三重県名張市瀬古口の原五郎さん(82)方のカーポートで、つるを伸ばした白バラが今年もたくさんの花を咲かせた。自家用車を守ってきた透明な屋根は、今は花々の生育を守っている。

カーポートの下で咲いた白バラ=同

 カーポートをバラが彩るようになったのは、20年ほど前に妻の富子さん(78)とバラの鉢植えを栽培し始めたのがきっかけ。柱の隣に置いたところ、巻き付きながらぐんぐんとツルを伸ばした。近所の住民がもう一つ鉢植えを譲ってくれたため、対角線上の柱のそばに置いた。屋根の下に、針金や竹棒などで水平方向に誘引したところ、つるはやがて全面に広がった。

 5年ほど前までカーポートには車を停めていたが、原さんが運転免許証を返納してからはバラ専用になった。椅子などを並べ、夫妻の憩いの場として活用している。

 カーポートは晴れの日は太陽光を通し、雨の日は雨水をツルの根元に向けて流す。富子さんは「屋根のおかげか、秋まで花がちょくちょく咲き続ける。これはこれでええなあ」とほほ笑んだ。

2022年5月28日付820号1面から

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