【フリーランスとして新たな一歩を踏み出した中さん=伊賀市真泥で】

 「食」に携わったさまざまな経験を生かし、フードコーディネーターとして活躍する三重県伊賀市真泥の中智美さん(33)が、フリーランスとしての新たな一歩を踏み出している。

 実家が農家で、幼いころから現場の雰囲気や生産背景に触れていた。県立名張桔梗丘高校を卒業後は、製菓の専門学校へ進学。国家資格の製菓衛生師資格を取得し、その後パティシエとして地元のパティスリーやカフェで働いた。

 「いろんな職種の人と仕事がしたい」と、海外などで視野を広げた2016年、大阪にあるソーシャルデザインの法人に就職。デザイナーやクリエーティブな視点をもった人たちが集う職場で、食の商品開発、見せ方など多岐にわたり携わった。そこで「自分が作りたいもの」ではなく「顧客や市場に見合った商品作り」を経験。マーケティングの視点だけでなく「場作り」やマネジメントの勉強にもなったという。20年には1級フードコーディネーター資格を取得した。

 コロナ禍で自分にできることを考え、昨年4月にUターンし、フリーランスの道を歩み始めた。

 「相手のニーズやブランドのイメージをくみ取り、時期に合わせた提案」が仕事とだという中さん。例えばレシピやスタイリングの提案にしても、見せ方一つで変わることから、より多くの人に見てもらえるようプロデュースするそう。これからも枠にとらわれることなく、さまざまな職種の人と交流し、企業の外部パートナーとして活動していきたいという。

 中さんは、自身のウェブサイト(http://www.tableworks-naka.com/)で活動の様子を発信している。

2022年4月9日付817号2、3面から

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